サノフィ、吸入型インスリン「Afrezza」から撤退

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterEmail this to someoneBuffer this page

製薬大手サノフィは、米国で発売した吸入型インスリン「Afrezza」事業から撤退する方針を固めた。販売が予想を大きく下回り、採算性を確保できないと判断した。同医薬品を開発した米MannKind社との契約を、契約中のオプションを行使する形で4月初頭に打ち切る。MannKind社にとってはこれが唯一の製品であり、契約打ち切りの影響は大きい。同社の株価は米Nasdaq市場で50%の急落を記録した。
サノフィは、ヴィーバッハー前CEO時代の2014年8月にこの契約を結び、インスリン事業の新たな成長の柱と位置づけ、肩入れしていた。サノフィにとっては、契約締結時に支払った1億5000万ドルと、その後に投入したマーケティング費用がそのまま損失になった計算となる。
「Afrezza」は当初、年間10億ドルの市場規模があると期待されたが、2015年1-9月の売上高は500万ユーロに満たず、完全な失敗に終わった。昨夏には大規模な広告キャンペーンを一般向けに行ったが、効果は得られなかった。失敗の理由としては、従来の注射型に比べて費用が高く(20回分で9.29ドル、従来型は5.23ドル)、民間の保険会社もAfrezzaの払い戻しに応じなかったことが挙げられる。また、喫煙者は不可、処方前に肺機能の検査が必要など、制約が多い点も敬遠された。医師も処方に消極的だった。
カテゴリー:医薬品