EU、内相・法相会議でテロ対策を協議

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パリ同時テロ事件を受けて、欧州連合(EU)は20日、ブリュッセルで内相と法相の緊急合同会議を招集し、テロ対策の強化を協議した。会議後の記者会見では、欧州委員会とルクセンブルク(現在の閣僚理事会議長国)の代表以外に、フランスの内相と法相が特別に参加するなど、同国への配慮と連帯が強調された。
フランスはこの会議において、シェンゲン域外との国境における出入国審査や監視、武器密売の取締、加盟国の情報機関の間での情報交換、犯罪者データベースなどの強化を提案、また、PNR(航空機を利用して入国する旅客の予約情報)の当局への提出を航空会社に義務付ける欧州指令案の年内採択も求め、他の加盟国の支持を得た。
PNRに関する指令案はすでに2011年に欧州委により提案されたもので、航空機を利用する旅客が予約を行う際に提示する60種類前後の情報(氏名、住所、電子メールアドレス、旅行の期日と行き先、銀行カードの番号、機内食の選択など)を航空会社が自動的に当該国の当局に通知することを義務付けている。指令案は欧州議会で審議中だが、自由の侵害に繋がると懸念して反対する声が強く、採択が難航していた。しかし加盟国で構成される理事会が欧州議会に早急の採択を強く要請したことで、年内に成立する見通しとなった。なお、指令案は従来はEU域外と加盟国を結ぶ国際線のPNRを対象とするものだったが、今回のテロ事件の影響で、域内路線にも適用が拡大される運びとなった。域内路線の予約に関する情報へのアクセスはシェンゲン協定で禁止されているが、テロリストが域外からシェンゲン域に入る際に、本来の目的地以外の国を経由してしまうと域内での移動を追跡できなくなるという欠陥があることが指摘されており、これを解消するのが目的。