オランド大統領、テロ対策を予告

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13日にパリで発生した同時テロを受けて、オランド大統領は16日午後、ベルサイユに両院合同会議を招集した。大統領が就任以来で両院合同会議が開かれるのはこれが初めてで、テロ対策に挙国一致で臨むことを確認する目的で開催した。大統領はこの機会に、憲法改正を含む対策を説明した。
大統領は、「テロは共和国を破壊しない。共和国がテロを破壊する」と述べて、テロに断固として戦う姿勢を強調。「イスラム国」を狙ったシリア空爆を強化するとともに、国際的な協力を強める方針を示した。大統領は、数日中にオバマ米大統領とプーチン露大統領と会談すると予告した上で、「大連合」を構築し、「史上最大のテロリスト養成工場」となった「イスラム国」を攻撃すると言明。また、欧州連合(EU)加盟国に対して、一国が攻撃を受けた場合に軍事面で支援を与えるというEU条約第42.7条の適用を求める考えを明らかにした。また、「シリアで決定され、ベルギーで計画され、フランスで実行された」という今回の事件の「国際性」を強調しつつ、国境管理の強化と武器密輸対策で各国の協力体制を高めることを呼びかけた。
国内の対策としては、市民の安全確保に国の全精力を投入すると約束。「財政安定協定より安全が優先される」と述べて、財政収支の改善努力を緩めてでも、治安維持に必要な手段を捻出する考えを示した。具体的には、警官・憲兵隊員を2年間で5000人、収監施設職員を2500人、税関職員を1000人、ぞれぞれ増員し、要員数を「2007年の水準」に戻すと言明。2007年はサルコジ前大統領が就任した年であり、オランド大統領は、間接的に、サルコジ前大統領時代に関連人員が削減されたことを批判したことになる。
大統領はまた、発令した非常事態宣言を3ヵ月にわたり延長した上で、その間に憲法改正を含む一連の法改正を準備し、テロ対策に即した法令の枠組みを整えると説明。改憲では、「危機的状況における特別権限」について定める第16条と、戦時体制について定める第36条を改正すると説明。また、テロに関与した二重国籍者に対する仏国籍の剥奪、司法官による調査権限の拡大、刑罰の強化、予備役軍人による「国家警備隊」の設立、などを目的とする法改正を行う考えを示した。