仏首相、ルノーと日産の合併構想を否定

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自動車大手のルノー・日産と仏政府の関係が緊張する中で、ルノーは11月6日に招集した臨時取締役会において、危機の打開策を検討したが、結論は出ず、数人の役員で構成される委員会を設置し、解決策を協議する方針を決めた。仏AFP通信は、この取締役会において、ルノーは日産との提携を強化する意志を再確認しつつ、国との対立については妥協策を探る姿勢を見せたが、日産側は西川COOが「一刻も早い問題の解決を望む」として苛立ちを隠していないと報じた。
仏政府が4月に、国の保有株式の議決権を倍増するという「フロランジュ法」をルノーの株主総会で承認させるために、出資比率を15%から19.7%に引き上げたことが、ルノーおよび日産の経営陣との対立を招いている。ルノーの子会社である日産(ルノーが43.4%を保有)は、事業規模や株式時価総額ではルノーを大きく上回り、またルノーの株式を15%保有しつつも、議決権は認められていないため、ルノーの株主としての仏政府の影響力の拡大に警戒心を強めている。ルノーと日産のCEOであるゴーン氏も、政府の動きはルノー・日産連合の発展に悪影響を及ぼすと批判している。
これに対して、マクロン経済相は6日、フロランジュ法の適用による議決権の倍増は株主総会で決まったことであり、国の株主としての役割を弱化させるようなことは認めないと強気に言明したが、同時に、将来的には国の出資比率を以前の15%の水準に戻す方針も再確認した。ただし、その時期には触れなかった。
なお、ルノーと日産の将来的な関係について、政府の立場は必ずしも一枚岩ではない模様。マクロン経済相は両社の合併を示唆したと言われるが、バルス首相は8日、政府としては「連合の維持」を望んでおり、「合併は望んでいない」と明言した。首相は「国は現在はルノーの20%近くを保有しているが、将来的に出資比率を引き下げる可能性がある。国は、ルノーと日産の合併は望まず、連合の維持を望んでいる。国は株主としての役割を完全に演じるが、同時に、日産とルノーの経営者を信頼している」などと説明した。この発言により、首相は間接的にゴーンCEOを支持し、マクロン経済相を批判したとの見方もある。マクロン経済相が国民の間で強い人気を得ている中で、バルス首相との関係に最近は緊張が生じているといわれる。