農業部門にイノベーション導入を提言する報告書、政府に提出

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10年後を見据えた農業部門の振興策を提言する報告書が10月22日、ルフォル農相に提出された。報告書は、政府の依頼を受けて、アグロ・パリ・テック(生物・環境科学分野のエンジニア養成校)のピエール・プランゲ理事長(酒造大手ペルノ・リカールの元社長)が作成した。技術革新に軸足を置いて、競争力の向上を図ることが、グローバル化の流れの中でフランスの農業が生き残ってゆくための唯一の方法だと結論し、一連の勧告を提示した。
報告書は、2050年時点で世界人口が90億人に上ることを考えると、農業生産への需要は大きいと指摘。需要増を取り込むためには、先進的な知識の普及を即時に図れるような、新たな農業部門のモデル構築に投資することが必要だと指摘。具体的には、農業経営体のインターネット接続(現在は70%)を進めて、オープンソース型のサービスを普及させる必要があると指摘。センサ(トラクター車載や無人機など)や衛星で収集したデータをポータルサイトを通じて農民に提供し、「精密農業」(種まきや収穫、農薬散布の日程や量を気象条件などのデータに即して最大限に効率化する手法)の実践を後押しすることを提案した。また、家畜の腸内菌叢の研究を通じて、効率的な飼料投与の方法を開発したり、土壌の菌叢の研究により、窒素系農薬の定着度や二酸化炭素吸収効果などを最適化する次世代農業のあり方を切り開くことを提案した。遺伝子組換え技術などゲノム分野の新技術については、予め可能性を閉ざすべきではないとの立場を示した。