欧州委、デリバティブ取引の清算集中の原則を導入

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欧州委員会は8月6日、EMIR(欧州市場・インフラ規制)の枠内で、デリバティブ店頭取引の新規制を導入することを決めた。清算集中の原則を導入する内容となった。
金利スワップの金融派生商品は金融危機を増幅する役割を果たしたとの批判がある。欧州委は、銀行破たんの影響が金融システム全体に及ぶリスクを軽減する取り組みの一環として、今回の取引規制の導入を準備した。2012年夏に施行されたEMIR規制の下では、これまでに、デリバティブ取引の契約内容を中央機関に報告する義務が導入され(2014年2月)、これはデリバティブ市場の透明度向上に貢献した。8月6日に採択された新規制は、これを一歩進めて、金利スワップのデリバティブの店頭取引を原則禁止し、清算機関に清算を集中させることを義務付ける。新たな義務は2015年末にかけて段階的に施行され、まずは主要4通貨(ユーロ、英ポンド、ドル、円)建ての金利スワップ取引が対象となり、ついで、他の通貨建ての金利スワップ取引とCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が対象となる。ただ、同一グループ内の取引には清算集中義務は適用されず、また、欧州連合(EU)域外の主体との取引も、当面は対象から除外される。これは、規制の国際的な調和化がなさない限りは、欧州の銀行にとって不利益が生じる恐れがあるためで、特に、規制強化に消極的な米国との調整が今後の焦点になる。