ソルベイ、複合材料の米Cytecを買収へ

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仏ベルギー資本の化学大手ソルベイは7月29日、米同業Cytecを買収すると発表した。複合材料に強い同社の買収を通じて、ソルベイは付加価値の高い事業分野の強化を狙う。
ソルベイは55億ドル(49億ユーロ)でCytecを買収。ソルベイが引き受けるCytecの債務を含めると、評価額を64億ドルに設定しての買収となる。ソルベイは買収費用を調達するため、15億ユーロの増資計画をあわせて発表。市場は増資の予告を嫌気し、同日のソルベイ株価は2.97%低下した。
Cytecは2014年の売上高が約20億ドル、従業員数は4600人で、営業利益率は20%とかなり高い。得意とする複合材料のうち、航空機向けでは、ボーイングやロッキードマーティンなど大手航空機メーカーを顧客に持ち、東レを抑え、米Hexcelに次ぐ世界2位。ソルベイは、航空機向け複合材料の世界市場(2013年に20億ユーロ)が、2020年までに2倍に成長すると予想しており、今回の買収で需要を取り込む足場を築く。Cytecはまた、自動車向け複合材料でも、F1のチームや高級車メーカー(フェラーリ、BMW、ランボルギーニなど)を顧客に持つ。米国では、自動車向け複合材料の市場規模が3億ドルに上っており、2020年には20億ドルを超えると見られている。Cytecはこのほか、選鉱用の薬剤を製造している。
Cytecの買収後で、ソルベイの売上高に航空機・自動車向け事業が占める割合は18%から24%に上昇する。ソルベイは、汎用化学品事業から段階的に撤退し、スペシャリティケミカルを強化する戦略を展開。PVC事業(英イネオスとの合弁)からは3年以内に撤退する予定。