バルス首相、難民受け入れの欧州割当制度に反対

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地中海経由で大量の移民が漂着している問題で、バルス首相は5月15日、イタリアとの国境を視察した機会に、難民受け入れに関する割当を欧州諸国に課すとの案に反対する方針を明らかにした。首相は、難民受け入れの決定は基準に基づいて行われるものであり、割当枠を設定するという考え方とは相容れないと述べて、これに反対する考えを示した。
欧州委員会は13日の時点で、難民受け入れの審査を各国に割り当てるという趣旨の提案を行っていた。これは、イタリアなどに移民漂着が集中していることを踏まえて、審査とその後の受け入れをEU加盟国の間で分散し、負担を分け合うことが狙いで、バルス首相が言うような、難民の受け入れ数を前もって決められるという話ではないが、折りしも仏国内では難民改正法案が上院で審議中というタイミングであるため、政府として強腰のポーズを示すことが利益になると見ての発言と考えられる。
バルス首相は同時に、フランスは難民受け入れ数で欧州諸国中でもトップクラスであり、イタリアへの移民漂着でも軍を動員して人命救助に協力していると説明、追加の努力を迫られるのはおかしいとの考えを表明した。これは裏を返せば、欧州委が提案する割当制度の導入は、他国にも負担をさせる形となり、フランスの利益になりうることを示唆している。表向きの言葉とは別に、バルス首相の発言は、交渉を有利に進めようとする戦術の産物でもあるのだろう。