政府、国防予算の増額を決定

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オランド大統領は4月29日、国防関連閣僚会議を開き、国防予算の増額について決定した。1月に発生したテロ事件を経て、軍が担う役割が増大していることを踏まえて、予算削減の方針を修正することを決めた。
政府はまず、2015年の国防予算(314億ユーロ)については、国の予算として全額を支出することを約束。特別収入を前提にした予算執行はやめて、全額の支出を聖域化することに応じた。これに伴い、目的会社を設立して軍備を調達し、これをリースの形で軍に提供するという苦肉の策も放棄されることが決まった。特別収入を前提にした予算執行(総額32億ユーロ分)は、2015年に限らず全額が正規の予算に鞍替えされる。
政府はまた、インフレ率低下と原油安により生じた自然節減分を全額、国防予算の増額の形で還元すると約束。これは、2016年に6億ユーロ、2017年に7億ユーロ、2018年に10億ユーロ、2019年に15億ユーロに相当する。これに加えて、向こう4年間で38億ユーロを追加支出すると約束。テロ対策の一環で開始した国内の重要拠点の警備作戦(7000人を動員)と、外国での軍事活動(サハラ砂漠地方、イラク、中央アフリカなど)を継続しつつ、軍備増強を図るための予算を確保することに応じた。現行の中期国防計画では、期間中に3万4000人の軍人削減が予定されていたが、このうち1万8500人の削減を見合わせることが決まった。大統領は、新たな措置による国の財政への影響はないと説明している。これらを盛り込んだ修正法案は5月20日に閣議決定される予定。
保守野党UMPはこの発表について、38億ユーロという増額では、人員の維持と軍備の増強を両方実施するのは無理だと指摘、現実的な内容ではないと批判している。