SNCFのユダヤ人移送問題:米仏の政治合意で決着へ

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第2次大戦中に強制収容所送りとなった人々の補償問題を巡り、仏政府と米国政府は基本合意に達した。8日に合意が正式調印される。
米国では、対独協力政権(ビシー政権)の下で仏国内で捕らえられ、鉄道により強制収容所に移送された人々の遺族などが、この問題で仏国鉄SNCFの責任を追及しており、これが米仏間の政治問題となっていた。今回の合意では、仏政府が、ビシー政権の責任を負う形で、犠牲者1人につき10万ドルの補償を行うとを約束、その実行のため、米国政府に6000万ドルを拠出することに応じた。米国政府は、この問題でSNCFなどの仏企業が訴訟の対象とならないようにすると約束した。この件では、SNCFが米国での高速鉄道建設プロジェクトから締め出される恐れがあったが、政治合意によりそのような事態を回避できることになった。
今回の合意で補償対象となるのは、フランスの法令ではこれまで補償対象から除外されていた一部の外国人。SNCFは、ビシー政権により徴用され、1942年から1944年にかけて7万6000人のユダヤ人を強制収容所に移送した。SNCFは、鉄道は道具として用いられたもので、ユダヤ人迫害そのものへの責任はSNCFにはないとの立場を主張、今回の政治合意でも、SNCF自体の責任は問わない形での決着が図られた。